🌟 「私には無理」の壁を「扉」に変える:ASRIに学ぶ限界突破の思考プロセス
- Aya Matsuyama
- 16 時間前
- 読了時間: 5分
未来か生存か?その二者択一を終わらせた「創造的な架け橋」の設計図をあなた自身の課題に応用する
私たちは誰でも、人生のどこかの時点で、自分自身に見えない線を引いてしまいます。それは「私にはこれはできない」という限界の設定であり、「自分は小さすぎて何も変えられない」という無力感です。
しかし、この個人的な限界の感覚は、実は世界を覆う大きな問題の構造と全く同じです。
過酷な選択:生存か、それとも未来か
世界中で熱帯雨林が急速に姿を消す究極の原動力は「お金」です。一部の人々にとっては富の蓄積のため、そして他の人々にとっては、ただ単に今日を生き延びるためのお金です。
ここに、過酷で残酷な選択(トレードオフ)があります。今日の一食のために木を切るか、それとも将来の世代が持続可能な環境を受け継ぐ可能性に賭け、木を切らないか。
この過酷な二者択一に直面したとき、私たちは立ちすくみ、「どうにもならない」「私には無理だ」と感じます。この感覚こそ、あなたが日常で抱えるジレンマと根本で繋がっているのです。
混沌への思慮深い応答:ASRIプロジェクト
「それは不可能だ」という感覚は、行き止まりではありません。それは、私たち自身が引いた線のすぐ向こう側に、未踏の可能性の広がりがあることを示す、静かな重要な信号なのです。
インドネシアのASRI (Alam Sehat Lestari)プロジェクトは、まさにこの「不可能」への創造的な応答を実証しています。

私はバリ島での国際会議 (B1G1 - Time to Rise) の昼食時に、たまたまYayasan ASRIの資金調達ディレクターであるフェブリアニさん (Nur Febriani Wardi)の隣に座るという機会に恵まれ、直接彼女の物語を聞くことができました。彼女は小柄な女性でしたが、その言葉には力強い誠実さが宿っていました。彼女が語る時の輝く瞳を、今でもはっきりと覚えています。

ASRIは、生存と未来の選択を「どちらか一方」とするのではなく、創造的な架け橋を築き、このジレンマを解消する仕組みを体現しました。
1. エコ・ステータス割引:健康と森林を繋ぐ
「ラディカル・リスニング(徹底的な傾聴)」に基づき、ASRIのクリニックは質の高い医療を手頃な価格で提供します。さらに、違法伐採活動が見られない村は、医療費が最大70%割引になります。
この仕組みは、「健康」という切実なニーズを活用することで、地域住民による森林保全への、静かで持続的なインセンティブとして機能します。
2. 非現金支払い(物々交換):未来への投資

クリニックは、治療費の対価として、環境再生に役立つ物品や地元のスキルを支援する現物(手工芸品、堆肥、苗木)での物々交換に対応しています。
ASRIは2014年から2024年の間に、患者から17万2,048本の苗木を受け取りました(2025年にはさらに1万本が期待されています!)。
これらの苗木は、オランウータンの重要な生息地回廊の再植林に使用されます。
今日までに、ASRIは国立公園当局や地元コミュニティと共に、70万本以上の苗木を植え、435ヘクタール以上の荒廃した土地を再生しました。

3. チェーンソー買い取り:生計の移行

ASRIは、チェーンソー買い取りプログラムを運営し、伐採業者が持続可能な生計手段へ移行するのを支援しています。
2017年以来、このプログラムは339人の元伐採業者を支援してきました。
現役の伐採業者たちは、農業、水産養殖、小売業など、43種類のビジネスにわたる8つの事業グループに移行しました。
このアプローチは「禁止」ではないところが最大のポイント。個人の持つ本来のエネルギーと才能を、森林破壊を必要としない新しい、実行可能な機会へと穏やかに方向転換させることです。
現在、50種以上の野生動物が再生された地域に戻ってきていることが確認されています。

ポッシブルワールド:限界突破の思考の設計図
ASRIが実践した「創造的な架け橋」を見つけるプロセスこそ、私たちが提供する「ポッシブルワールドの体験(PWE)」の核心です。
解決策とは、生存か未来かという二者択一(トレードオフ)を解消することであり、その間に新しい可能性を生み出すことです。
私たちは可能性のカタリストとして、限界突破の思考で課題解決におけるトレードオフを終わらせるための「創造的な架け橋」の設計プロセスを、世界創りのシミュレーションで体験する場を提供しています。ASRIが「健康」と「森林保全」を結びつけたように、あなたの「不可能」を「新たなインセンティブや仕組み」で接続するプロセスを体験し、解決策がそこにあることを実感できます。
フェブリアニ氏がPWEに参加された際も、このシミュレーションを通じて現状の課題と創造的な架け橋の可能性を体感し、その後で彼女の力強い物語を場に共有していただきました。それは参加者の心に深く響き、希望の種を蒔きました。(このセッションの影響に関する全レポートはこちらからご覧いただけます)。
不可能なことこそがプロンプト
私たちが住む世界は、私たちの考え方(Mindset)と行動(Actions)によって形作られています。「不可能だ」という感覚を、さらに先を見るための穏やかな誘いと、見てみましょう。ASRIは、彼らにとっての不可能な選択を「エコ・ステータス割引」という問いの答えに変えました。
ポッシブルワールド体験
あなたが直面している「不可能」は、ASRIにとっての違法伐採と同じ、単なるプロンプト(問い)にすぎません。
あなたが感じるその境界線は、壁ではないかもしれません。それはきっと扉です。
ポッシブルワールドの体験に参加し、あなたの限界の中にある静かな信号を見つけ、あなた自身のトレードオフを解消する「創造的な架け橋」を築き始めてみませんか?
不可能なことこそがプロンプト(問い):信号を見つけ、架け橋を築け。
どんな世界も、私たちの意識と行動次第。ポッシブルワールド




