種を蒔くように─この可能性の世界で─第4章 育ちゆく森
- P-Lab. Admin
- 5月1日
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更新日:5月7日
そして、世界もまた、 静かに、確かに、変わっていた。
経済は、かつてない高さに達した。
環境も、傷つきながらも、美しさを取り戻し始めた。
社会は、柔らかな絆を宿し、しなやかに息づいていた。
数字にすれば、経済は11、環境は9、社会は10。
けれど、それ以上に──この世界には、確かな「豊かさ」が広がっていた。
**
それは、完璧ではなかった。
まだ課題も、迷いも、残っていた。
けれど、彼らは知っていた。
豊かさとは、誰かと競い合って勝ち取るものではない。
差し出し、受け取り、 繋ぎ、支え合う中で、静かに育まれるものだと。
**
空の向こう、 柔らかな光が、静かに広がっていた。
誰もそれを指差して叫びはしなかった。
ただ、歩きながら、心のどこかで、確かに感じていた。
──まだ、ここに未来はある。
──そして、それはきっと、
これからも、みんなで育てていくものだ。

→ あとがき
※ この物語は、実際に4月のポッシブルワールド・ディスカバリーセッションで起きた世界の記録を元に作られたフィクションです