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その場の雰囲気、つくっているのは誰でしょう?

誰がいるかで場が変わる——“人”が生み出す学びの熱量


グラデーション

同じ内容のプログラムでも、参加するメンバーによって場の雰囲気が大きく変わることがあります。話す言葉のトーンや、流れの自然さ、チーム内のやりとりなど。構成や進行は同じでも、「場の温度」はどこか違って感じられるのです。


ポッシブルワールド・ディスカバリーセッションで、特にそれが印象的な回がありました。誰かが強く引っ張ったわけではなく、自然と役割が生まれ、全体が滑らかに動いていくような感覚がありました。言葉にしなくても、互いの意図が伝わっているような空気があったのです。


“人”がつくる空気

振り返ってみると、その場にいたメンバーの組み合わせが、特に絶妙だったように思います。意見を出す人、少し距離を取りながらも観察している人、それを受け止めて動かす人。それぞれが自分のペースで関わりながらも、チーム全体としての流れが滞らない。誰かが意識的にコントロールしていたというより、自然にそうなっていたという印象でした。


同じテーマで、同じフレームで進めるワークでも、このような空気感は毎回生まれるわけではありません。やはり「誰がそこにいたか」が、大きく影響しているように感じます。


場の質を決めるのは、関係性

プログラムの構成や進行の設計も、もちろん大切です。ですが、「良い場」が生まれるかどうかは、必ずしも構造だけで決まるものではありません。同じ枠組みであっても、関わる人たちの関係性によって、場の温度や動き方がまったく異なることがあります。


その回の空気も、事前にデザインされたものというよりは、集まったメンバーの関わり方の中から自然と立ち上がってきたように感じられました。


こうしたことは、ビジネスの現場でも少なからず経験されることかもしれません。仕組みだけでは生まれない動きが、人と人との間から生まれていく。そのことを、あらためて実感する機会でもありました。


また会いたくなる理由

「またこのメンバーでやりたい」と思う感覚は、なかなか言葉にしづらいものですが、たしかに存在します。その感覚は、うまくいったことへの満足感というよりも、「あの空気感をもう一度感じたい」という思いに近いのかもしれません。


場づくりや学びの質を考えるとき、ついコンテンツや進行方法に目が向きがちですが、それと同じくらい、「誰とやるか」も、場の根幹を支える大きな要素なのだと思います。


“学び”の熱は、人から生まれる

学びの深さや熱量は、必ずしも内容や進行の工夫だけで決まるものではありません。そこにいる人たちの関わり方や、場に流れる空気感が、それを大きく左右することがあります。


あのときの場も、まさにそうした空気が生まれていました。決して特別な仕掛けがあったわけではなく、関係性の中から自然に立ち上がってきたような温度でした。


こうした体験は、教育や学びの場だけでなく、日々の仕事やチームの中にも重なる部分があるように思います。目に見える仕組み以上に、誰と、どんな関係性でその場にいるか。その違いが、場の質や生まれるものを大きく変えていく。


“人”がつくる空気には、それだけの力があるのだと思います。


 

大分県佐伯市で海藻の加工卸業や一次生産者の販促支援などを行なっている株式会社ベースの代表であり、元さいきあまべ食べる通信編集長の平川 摂さんに、初めてポッシブルワールド・ディスカバリーセッションに参加してみての感想をポッシブルワールド・ラジオで聞かせていただきましたそのラジオの一部から感じたポッシブルワールドをnoteで紹介させてもらいました

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