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“具体と抽象”を行き来する力が、現実を変える


具体と抽象

ポッシブルワールドを実施する中でよく感じるのが、「抽象と具体を行き来する力」が、思考や行動の質を大きく左右するということです。

日々の仕事やコミュニケーションでは、目の前の出来事に意識が集中しがちです。

そこにひとつ上の視点——抽象的な構造やパターンが加わることで、物事の本質が見えやすくなります。

一方で、抽象だけでは行動に移しにくい場面もあります。だからこそ、抽象から具体への橋渡しも同じくらい重要です。


「今、起きていること」を別の場に置き換えてみる

ポッシブルワールドラジオの中では、「ゲーム体験で得た気づきを、現実の場面にどうつなげていくか」が話題に上がりました。

たとえば、「地球を舞台にしたゲーム」も、背景を”コミュニティ”や“人間”に変えるだけで異なる場面として成立するといった意見がありました。

このように、同じ構造を異なるコンテクストに当てはめてみることは、まさに抽象化のプロセスといえます。

「この構造は他のどこに応用できるのか」「この場面は、仕事や組織の課題とどうつながるのか」といった問いを立てることで、体験は“気づき”へと変わっていきます。


抽象化に慣れていない理由とは

「今起きていることを抽象化して、他の文脈に置き換える思考」に慣れていない人は、意外と多いようです。

その背景には、学校教育や日常業務が“具体処理”に偏っている現実があルカもしれません。

パターンを見抜く力や構造を捉える力は、自然に身につくものではなく、意識して鍛える必要があります。

ただし、それは特別な能力ではなく、誰でも習得できるスキルです。


内省と抽象化がつながるとき

ポッシブルワールドの体験は、内省を促す場でもあります。

「どのような価値観に基づいて行動していたのか」「その背景にある構造は何か」といった問いを通して、抽象化は“自己理解のための道具”にもなります。

こうした振り返りによって、気づきが生まれ、行動の意味も変わっていきます。

内省と抽象化がつながったとき、思考の深さが一段と増していくように感じられます。


現実を変えるために必要な“行き来”

具体と抽象は、どちらか一方では十分とはいえません。抽象で構造を捉え、具体で実践に落とす——この行き来の中に、変化のきっかけが生まれます。

ゲームで得た気づきを、現実の職場やコミュニティに応用してみる。「これは他の場面でも活かせるのでは?」と発想してみる。

そのような思考の柔軟さが、ただの出来事を“意味ある体験”へと変えていく力になるのではないでしょうか。


 

こうしたテーマについては、「ポッシブルワールド」のゲームホストとして活躍されるコミュニケーションデザイナー坂本さんとのラジオの中でも語り合いました。ご興味のある方は、ぜひそちらもお聴きください。



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